猫も「歯石」を放っておくと…
猫の歯周病とは

様々な猫の病気の中でも、口腔系で最も多いのが「歯周病」。
人間の口腔内は中性なのに対し、猫の口腔内はアルカリ性で、アルカリ性の中では歯周病の菌が繁殖しやすいため猫は歯周病が多いといわれています。
猫の口の中は飼い主でもチェックし辛く、気付かないうちに悪化してしまうケースが多いのです。

アルカリ性は歯周病になりやすいけど、虫歯にはならないにゃ!
初期段階では「歯肉炎」
「歯肉炎」は歯肉に炎症が起きる軽度の症状です。
この歯肉の腫れが進行していくと、歯肉や歯を支える顎の骨が溶けてしまい、歯が抜けてしまう「歯周病」になります。

歯肉炎の段階であれば、適切な処置で元に戻るにゃ!
どんな症状?

- 口臭がアンモニアのような強いニオイ
- 歯石が多く見られる
- よだれが多くなり、口から垂れている
- 歯茎が腫れていて赤い
- 歯茎から出血、膿が出る
- 食欲低下、元気がない
- 歯がグラグラしたり抜けた
歯周病になると、口臭やよだれに変化が見られます。猫は犬と違って、よだれを垂らす動物ではないため垂れていたら歯周病のサインです。歯茎や歯の痛みから食欲が低下することもあります。
進行すると?
歯周病は進行すると、鼻から膿が出たり、皮膚を突き破って膿が出たりすることもあります。更には細菌が血液を巡り全身の臓器にも悪影響を及ぼすことがあります。

全身にまで影響するなんて、おそろしいにゃ!
対策と予防

歯周病の原因は、大半が「歯石の蓄積」と「高齢化」にあります。
予防のための最善の方法は、歯石の原因になる「歯垢(プラーク)」の除去。
そのために大切なのは、定期的な歯みがきです!
歯みがきはスキンシップから

口の中に指を入れられるのは、あまり猫も好きではありません。
歯磨き習慣をつけるには、子猫や成猫でも、顔や口周りから触ってあげる「口周りのスキンシップ」から始めることがおすすめです。慣れてきたら猫専用の歯ブラシや、シートで歯を拭いてあげましょう。
デンタルケア用品も利用しよう
どうしても難しい場合は、歯磨きおやつやおもちゃを利用するのもおすすめします。
噛むことで顎も鍛えられ、猫のストレス解消になったりと一石二鳥です。

噛んでデンタルケアになるおもちゃは特におすすめ!
またたび入りで興味を持ってくれるタイプも多いにゃ
動物病院でも歯石除去してくれる
嫌がる猫ちゃんも多いので、飼い主さんだけでは完全に歯垢を取り除くことは難しいです。年に1度か2度、獣医師のチェックを受けて、歯石が溜まってきたら取り除いてもらうのもおすすめです。
まとめ
猫の発症率が高い歯周病。歯周病の治療費は、人間のようにじっとすることができないので、全身麻酔下の手術となり、治療費が高額になることが多いです。
ペット保険でも「歯周病は補償範囲外」となっていることも多いので、保険に入る際は対象かチェックしてみてくださいね。
歯周病は自然には治らず悪化してしまうので、日頃の歯みがきケアが重要です。

歯がなくなったら食べるのも大変にゃ!歯みがきしてほしいにゃ~
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